日本気象協会によると、2016年春の花粉飛散量は、東北地方を除き全国的に例年より少なめとなる見込みです。首都圏・南関東地域では、例年の70~90%程度と予想されています。しかし、例年より飛散が少ないとはいっても、毎年のように花粉症でお悩みの方にとっては焼石に水かもしれません。
花粉症は症状が出てから治療をするよりも、症状を抑えるための「予防治療」を行う方がはるかに効果的です。症状をゼロにするのはなかなか難しいものがありますが、軽減されるだけでもかなり生活の質は高くなります。
1.服薬
花粉症シーズンを前に薬を飲み、花粉の影響を軽減する方法です。西洋薬・漢方薬をあわせ、10種類以上の薬があります。主治医と相談し、体質に合う薬を選ぶことが大切です。
花粉症の西洋薬は「眠くなる薬」の代名詞的存在でしたが、ここ数年は眠くなりにくい薬も開発されています。服薬は「対症療法」なので、毎年花粉シーズン前に取り組む必要があります。
2.手術療法
レーザーで、花粉に反応する鼻の粘膜を焼く方法です。効果は非常に高いのですが、鼻の粘膜は1~2年で再生するので「1回で一生安心」という方法ではありません。費用もそれなりにかかり、また実施している医療機関の数も多くありません。
数少ない「根治療法」(生涯効果が続く治療法)です。舌の裏にアレルギー物質を日々少量投与し、身体を慣れさせていく方法です。以前は注射を受ける方法が主流でしたが、2014年から舌下免疫療法が健康保険の適用となったため、こちらが普及していくと思われます。
しかし注射にしても舌下免疫療法にしても、オフシーズンも含めた長期の治療が必要となります。注射は約3年間で50回、舌下免疫療法は毎日の服薬が最低でも2年間は必要です。注射または処方のための定期的・長期の通院が不可欠となります。
また「根治」までは至らず、「症状改善」レベルにとどまる方もいるようです。まだ始まって日が浅い治療法なので、今後のデータ蓄積が待たれるところです。
花粉症の予防治療は、飛散が始まる前、1月~2月に開始するのが効果的です。各治療法にはメリット・デメリットがありますので、まずは耳鼻科・内科の医師に毎年の症状をふまえ治療法の相談をするのがお勧めです。早めの予防治療で症状を軽減しましょう。
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