
この度、2026年4月1日をもちまして、新宿つるかめクリニックの院長に就任いたしました、田中龍と申します。私の経歴を簡単に述べさせていただきます。浜松医科大学を卒業後、社会保険中央総合病院で初期研修を受け、その後池上総合病院で消化器内科としての基礎を学びました。東京山手メディカルセンターに籍を移し炎症性腸疾患(クローン病や潰瘍性大腸炎)について専門的に学び、当院へは2017年より消化器内科医として勤務しております。
開院以来、患者さんと共に歩んできた歴史ある当院の舵取りを担うにあたり、その重責に身の引き締まる思いでございます。
古来より「医は仁術」と言われます。医療の本質は、単なる技術の提供ではなく、病に苦しむ患者さんに寄り添い、慈しみの心をもって接することにあります。この精神は、前院長である門前幸志郎先生、そして前理事長である西元慶治先生方を中心に守り抜いてきた至高の価値観です。私は新院長として、まずこの「患者さん第一」の精神を、全職員と共に今一度深く胸に刻みます。いかに医療が高度化しようとも、私たちの中心にあるのは「人としての温もり」であり、それを失わない医療を追求してまいる所存です。
一方で、これからの時代の病院は「病気になってから行く場所」だけでは不十分であると考えております。皆様は、「未病(みびょう)」という言葉をご存知でしょうか。
東洋医学に端を発するこの言葉は、「健康」と「病気」を明確に分けるのではなく、その間にある連続的な変化の状態を指します。
私は、この「未病」の状態を早期に発見することが、何よりも大事だと思います。
自覚症状が出る前、あるいは病気が本格化する前のわずかなサインを捉え、適切な介入を行うこと。これこそが、健康寿命を延ばし、末永く健やかな生活を送っていただくための、現代医療における「仁術」の体現であると確信しております。当院の特色である『多くの診療科を備えた総合クリニック』『健診から外来まで入院以外はほぼ完結』を活かし、「未病」の状態を意識したうえで、皆様の「健康の番人」としての役割を積極的に果たしてまいります。
とは言え、門前前院長の言葉を借りるのであれば、一個人は万能ではなく、行えることに限りがあります。これは私個人でも当院でも同様の事が言えます。自身の力を過信せず、当院は必要に応じてより専門性の高い病院、救急対応の可能な病院と密に連携をとり合っております。
同時に、医療の質の不断の向上を忘れずに最新の知見と技術を柔軟に取り入れ、常に一歩先を見据えた医療体制を整えることで、来院の皆様に「ここに来れば安心だ」と言っていただける信頼の灯を絶やしません。
また、私の専門の一つである消化管内視鏡検査、いわゆる胃カメラ大腸カメラに関しても述べさせていただきます。
私が人生で始めて胃カメラを受けたのは14歳でした。当時若年ということもありますが、検査の数分間地獄の様な苦しみでした。
それ以降、あからさまな忌避感があり私自身は毎日胃カメラを患者さんに施行しているにも関わらず、自分自身は胃カメラを受けずにおりました。
人生で2回目に受けたのは、私が当院で働く前、身分を明かさずに患者として当院で受けた検査でした。鎮静下の胃カメラがここまで苦痛なく行えるとは思いませんでした。
この経験は私が当院で働くことになった一つの理由となっております。未経験の方には是非一度ご経験頂きたいです。
もちろん、『検査中を必ず寝て過ごせる』と保証できるものではありません。ただ、かなり多くの方が当院の鎮静下内視鏡検査にご満足いただいている印象です。
当院は『消化器病センター』を設置し、医師はもちろんの事、看護師をはじめとしたコメディカルに関してもスペシャリストを揃えております。是非安心して受診なさってください。
甚だ微力ではございますが、一意専心、クリニックの発展と皆様の健康増進のために全力を尽くす所存です。
前任者同様、格別のご指導ご鞭撻を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
