新宿つるかめクリニック
泌尿器科 石川 達郎
会社や自治体の健康診断で「異常なし」と言われて安心している方も多いと思います。でも実は、通常の健診ではチェックされない“ある項目”が、あなたの不調の原因かもしれません。
それが、『男性ホルモン(テストステロン)』です。
健康診断では、血圧や血糖、コレステロール、体重などの「生活習慣病のリスク」を評価する項目が中心です。しかし、男性更年期障害(LOH症候群)の原因となるテストステロン値は、通常の健診では測定されません。
そのため、数値上は「異常なし」でも、実は男性ホルモンが低下しており、不調のサインが出ているケースが少なくありません。
以下のような変化が続いている方は、男性更年期障害の可能性があります。
これらは「加齢のせい」と思われがちですが、ホルモンの低下による変化かもしれません。
加齢に伴い、テストステロンの分泌は徐々に低下していきます。それによって起こる身体的・精神的な症状が、男性更年期障害(LOH症候群)です。
症状は多岐にわたりますが、特に以下のような傾向が見られます。
まずは、ご自身の体の変化に目を向けてみてください。
疲れやすい、やる気が出ない、性欲が落ちたと感じる場合は、泌尿器科や男性更年期外来など、専門医の診察を受けることが大切です。
診察では、血液検査でテストステロンや関連ホルモンを測定し、AMSスコア(質問票)なども参考にしながら、総合的に評価します。
テストステロンの低下が明らかで、生活習慣を改善しても症状が強い場合は、男性更年期外来にてテストステロン補充療法(TRT)を検討します。
テストステロン補充療法(TRT)によって、症状が改善し、「本来の自分を取り戻した」と感じる方も多くいらっしゃいます。
当院では、男性更年期障害に対するテストステロン補充療法(TRT)として、
• エナルモンデポー筋注250mg (4週毎に筋肉注射)
を取り扱っております。
エナルモンデポーは男性更年期障害の治療薬として、国内でも広く普及している薬です。
まれに治療を受けられないケースもありますので、詳しくは当院の泌尿器科外来(毎週木曜午後・担当医石川)にてご相談ください。
健康診断で「異常なし」と言われても、必ずしもそれが“本当の健康”とは限りません。
男性更年期障害は、早期に気づいて対処することで、仕事や家庭でのパフォーマンスを大きく改善できます。治療法も確立されており、適切なタイミングで治療を開始すれば、症状をコントロールすることが可能です。
最近「疲れやすい」「やる気が出ない」と感じている方は、年齢やストレスのせいにせず、ぜひ一度、専門医の診察を受けてみてください。