~期外収縮とは~
循環器内科 寺島 正浩
皆様、こんにちは。
毎週木曜日午後の循環器外来を担当しております、CVIC心臓画像クリニック飯田橋の寺島 です。主に心臓CTや心臓MRIなどの心臓画像診断を専門としています。様々な心臓の病気 は、心臓本体に異常がないかを画像で検出することが重要です。 今回はよくある不整脈のうち、「期外収縮」に関する話です。
不整脈 :期外収縮とは~
脈拍が乱れた状態を不整脈といいます。正常な心臓は1日約10万回動いていますが、脈の 規則性が一瞬でも乱れたものは全て不整脈です。自分で気づかないうちに起きていること も多く、健康な人でもよく起こります。ほとんどの場合は心配いりませんが、拍動100回 のうち10回以上など、不規則な拍動が頻繁に起こる場合は、治療が必要になることがあります。
<定義>
検診の心電図検査で最も多く指摘されるのが、期外収縮です。通常、心臓の収縮は、洞結節と呼 ばれる“発電所”から電気が発生して、その信号に心筋が反応して起こります。しかし期外収縮は 、その洞結節以外の部位から電気的興奮が発生して、通常の脈よりも早い段階で心臓の収縮が 起こることを言います。その電気の発生が心房から起こる場合は“上室性”期外収縮と呼びます。 また、心室から起こる場合には“心室性”期外収縮と呼びます。
インフォームドコンセントのための心臓・血管病アトラスより
<心電図所見>
特長的な心電図所見は下記になります。
赤く囲んだ部分が上室性期外収縮になります。通常の脈よりも早いタイミングで出現して
いるのがわかります。上室性期外収縮の場合には、心電図の波形はその前の収縮波形とほ
ぼ同じです。
赤く囲んだ部分が心室性期外収縮になります。通常の脈よりも早いタイミングで出現しているのがわかります。心室性期外収縮の場合には、心電図波形はその前の収縮波形とは異なり、幅が広くなります。
期外収縮は、特に病気がなくても年齢や体質、体調などで出現し、自覚症状がある場合とない場 合があります。自覚症状が強いと日常生活に支障が出ることがあります。一方で無症状であるか らと言って、安全であるというわけでは有りません。心室性期外収縮は、心筋梗塞や心筋症など の心筋の異常が原因で起きていることがあり、場合によっては突然死につながる危険な不整脈が 発生することがあります。また上室性期外収縮であっても、連発で起こる場合は、脳梗塞を発症し やすい心房細動に移行し 脳梗塞のリスクが上昇することがあります。
期外収縮といっても軽症のものから重症のものまで、患者さんによって重症度が異なります。健 診などで指摘されたら、循環器科で一度精査することをお勧めします。 特に以下のような症状があれば、できるだけ早く受診されることをお勧めします。
(日本心臓財団Heart Newsより)
第15回「~期外収縮の検査・治療について~」に続く👉
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