内視鏡検査は、病変の診断能力が高いことは充分に認識されています。過去に検査を受けた一部の方から「内視鏡検査は辛い・大変だ」といった情報を受けて、検査が敬遠されがちなのが現状です。
当センターでは、被検者の要望に応じて数種類の鎮痛剤・鎮静剤を併用し、できるだけ苦痛なく検査を受けていただくことができます。さらに、胃と大腸の内視鏡検査を同日中に行なうことも可能で、検査日の短縮という点で、被検者の方より評価もいただいております。
また、外来部門では、毎日午後は2名の消化器内科医による外来診察を行い、様々な疾患に対応しています。
当センターは、内視鏡装置数5台にて消化器健診としての内視鏡検査の需要増大などに応えており、ここ10年間で10人の内視鏡技師が誕生しています。数としては多くはありませんが、合格率は100%です。
当センターでは上部消化管内視鏡(食道・胃・十二指腸)・下部消化管内視鏡(大腸)による検査・治療および外来診察を行っております。内視鏡検査では皆様のご希望に応じて、また検査歴のある方は前回までの様子も踏まえて鎮静剤等を調整し、苦痛無く検査を受けていただけるよう心がけています。また上部・下部の検査を同日に受けて頂くことも可能です。
日本の人口動態調査によると、死因の第1位はがんであり、さらに臓器別にみると胃・大腸(結腸・直腸)などの消化器がんが占める割合が多いことが報告されております。国立がん研究センターのデータによれば日本人の10人に1人が胃がんおよび大腸がんに罹患するとされておりますが、これらがんの早期発見・早期治療における内視鏡の果たす役割は非常に大きなものとなっております。
そのような中で、当院における内視鏡検査数は2015年度に上部16684件、下部3480件と、上部・下部併せて初めて年間2万件を超えました。皆様の当院への信頼の大きさを感じるとともに、これからもそのご期待に応えられるよう、センター一丸となって邁進していく所存です。
また外来診療では胃炎・胃潰瘍やヘリコバクター・ピロリ胃炎の除菌治療、潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患の他、近年増加傾向の逆流性食道炎や機能性ディスペプシア・過敏性腸症候群などの機能性胃腸疾患、慢性肝障害や胆石などの肝胆膵疾患など、消化器疾患全般の診療にあたっており、入院治療が必要な疾患については地理的要因等も考慮して最適な病院を紹介させていただいております。健診で異常があればすぐに外来診察が受けられるのも当センターの特徴の一つです。気になることがございましたらお気軽にご相談ください。
当センターを皆様の健康管理にご活用いただけますと幸いです。