メディカルトピックス

乳がん検診について

著名人の方が乳がんの罹患・手術を公表したことの影響だと思われますが、「乳がん検査」に関するお問い合わせが急増しています。関心が高まるのは良いことですが、一過性のものではなく、つね日ごろから意識を持っていただくことが大事です。

毎月1回「自己視診・触診」を行いましょう

まずご自身でできるチェックとして、「自己視診・触診」というものがあります。胸の形や張りに異常はないか、触ってみてしこりがないか、乳頭から血のような分泌物は出てこないかなど、毎月1回、生理が終了して1週間後くらいに行うのが望ましいとされています。ここで明らかに異常が見られた場合は、すぐに乳腺科のある医療機関へ行きましょう。

年に1回は画像検査を受けましょう

しかし当然のことながら、目に見える・しこりがあらわれる以外の異常もあります。自覚症状がなくても、年に1回は医療機関で画像による検査・医師による視触診を受けるようにしましょう。近年では、自治体や健康保険組合が検診費用の全額または一部を補助してくれる制度も広がってきています。ご加入の健康保険組合やお住まいの市区町村に確認してみましょう。

マンモグラフィと乳腺エコー

乳がん検診の画像検査は、乳腺専用レントゲン(マンモグラフィ)と乳腺超音波(エコー)の2つが幅広く行われています。

マンモグラフィ検査

マンモグラフィは専用のレントゲン台の上で乳房を薄く伸ばし、放射線を使って撮影します。「石灰化」とよばれるカルシウム沈着の発見に優れ、乳腺の形状を観察しやすいのが特徴です。

「石灰化」にはがんの心配のない良性のものと悪性のものがあります。視触診での所見も踏まえ、悪性の可能性の有無を医師が判断します。乳房を伸ばす際に若干の痛みが生じることと、放射線を使うことがデメリットです。妊娠中の方は原則として受診できません。

乳腺エコー検査

エコー検査は仰向けに寝た状態で胸にゼリーを塗り、上からプローブという機械を当てて超音波で撮影します。しこりの有無・大きさ・形を把握しやすいのが特徴です。一方で、マンモグラフィが得意とする細かな石灰化を見つけるのは困難です。放射線を使わないので妊娠中の方でも受けることができ、痛みもありません。

両方受けるべき?片方で良い?

上で述べた通り、マンモグラフィとエコーはそれぞれ得意とする領域が異なる検査です。理想をいえば毎年両方の検査を受けるべきですが、それには費用の問題もあります。また、30代くらいまでの若い女性は乳腺が密にあるため、マンモグラフィで異常が見つけにくいという現実もあります。一方、エコーでは乳腺症といったがん心配のない変化が、乳がんのように見えてしまうことがあります。

  1. 少なくとも年に1回はマンモグラフィかエコーの検査を受ける
  2. 30代まではエコー、40歳以降はマンモグラフィをメインに
  3. 理想は毎年、マンモグラフィ・エコーの併用

早期発見が重要です

これは乳がんに限った話ではありませんが、自覚症状がなくても検査を受ける必要があるのは、「早期発見」のためです。乳がんは、腋窩(わきの下)以外のリンパ節や他臓器に転移してしまうと、なかなか治癒が望めません。早期発見ができれば治癒の可能性は高くなり、乳房を温存できる確率も高まります。

また、検診の結果が乳がんではなくても、医師から「今後は半年に1回来てください」といった指示を受ける場合もあります。やや将来の乳がんリスクが高い、という判断です。医師の指示は忠実に守りましょう。

毎年1回の検診を受け、医師の指示に従う。異常を自覚したらすぐに医療機関に行く。当たり前のことを当たり前に行い、ご自分の身体を守りましょう。

参考文献:日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン

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