メディカルトピックス

大腸がん検査を受けましょう

日本で増え続ける「大腸がん」

日本の「大腸がん」の患者数が増え続けています。国立がん研究センターの発表によると、2015年に新たに大腸がんと診断される方の予測数は135,800人で、すべてのがんの中で最も多くなると見込まれています。2014年は128,500人で胃・肺に次ぐ第3位でした。急激に増えていることが分かります。

また、大腸がんによる死亡数の予測は50,600人で、こちらは肺がんに次ぐ第2位となっています。2014年は49,500人で肺・胃に次ぐ第3位でした。やはり増加傾向にあります。

大腸がん増加の要因

大腸がんの患者さんが増加している要因は、大きく分けて3つ考えられます。

1.長寿高齢化

全てのがんに当てはまることですが、高齢の方はがんを発症する確率が高くなります。大腸がんに関しては、最も発症数が多いのが60代の方で、以下50代・70代と続きます。

2.食生活の欧米化

肉類・乳製品に代表される欧米型の食生活は、動物性脂肪の摂取量が多くなり、また食物繊維の摂取が不足して大腸がん発症の確率を高めると言われています。「予防」はなかなか難しいものですが、肉類や乳製品はほどほどに抑え、野菜や食物繊維を意識して摂取するようにしましょう。

3.検査の普及

次の項で詳しく述べますが、大腸がん検査が普及し、検査の件数・発見数が増えたことも大きな要因です。男性の「前立腺がん」や女性の「乳がん」にも同様の傾向がみられています。

大腸がんの検査

現在日本で幅広く行われている検査は2つあります。

1.便潜血検査

便の一部を採取し、「血が混じっていないか」を調べる検査です。安価で手間もかからないため、健康保険組合や会社の健康診断でも幅広く実施されています。

ただ、出血を伴わないがんもありますし、逆に出血していてもただの痔だった、ということもあります。よって便潜血検査だけでは確定診断には至らず、あくまでもスクリーニング(ふるいわけ)検査という位置づけです。決して万能の検査ではありません。この検査で陽性(血が混じっている)だった方は、次に述べる精密検査を受診することになります。

2.大腸内視鏡検査

柔らかい筒状のカメラを肛門から差し込み、盲腸~直腸~結腸を直接目視する検査です。粘膜の状態やポリープの有無を観察できるだけではなく、ポリープを切除したり、腫瘍や潰瘍が疑われる組織を採取したりすることもできます。切除したポリープや組織は精密検査を行い、良性か悪性か診断します。

大腸のポリープは、良性のものであっても放置すると「がん化」する恐れがあるので、切除まで実施できるのは大きなメリットです。

「便潜血検査」で陽性だった際の精密検査として行われるケースがほとんどでしたが、近年では最初から大腸内視鏡検査を受ける方が増えてきています。40歳前後から大腸がんに罹患する方が徐々に増加するので、「40歳以上で一度も大腸内視鏡検査を受けたことがない」という方には一度受診をお勧めいたします。

早期発見・早期治療が重要です

大腸がんは早期のうちに発見・治療ができれば、5年後の生存率は80~90%となっています。決して予後の悪い病気ではありません。しかし、大腸がんは進行すると肺や肝臓へ転移してしまうケースが多く、転移性がんの5年後の生存率は20%台にまで低下します。

初期の大腸がんは自覚症状のないことが多く、だからこそ定期的に検査を受けることが重要です。また当然のことですが、血便や頻繁な下痢・便秘、「便が細くなった」「便が出にくくなった」といった変調を自覚したら速やかに医療機関へ受診しましょう。便通の異常は、腸にできたポリープの影響によるものである場合があります。身体からのサインを決して無視しないようにしてください。

参考:国立がん研究センター「2015年のがん罹患数・死亡数予測」
大腸癌研究会ホームページ
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