西元理事長ごあいさつ

 つるかめ会 理事長 西元 慶治
 主な経歴
  • 東京医科歯科大学医学部1975年卒。同大学脳神経外科学教室入局。
  • アメリカ国立保健研究所(NIH)にて脳梗塞の研究、国立横須賀病院「脳神経外科」、東京都立養育院付属病院「脳神経外科」、を経て、新宿海上ビル診療所を開設する。
  • 現在、当診療所理事長、東京医科歯科大学老年病内科臨床教授。
  • 若手臨床医のアメリカ留学制度「N Program」主宰。

1988年3月に開設いたしましたつるかめ会新宿海上ビル診療所は、今年で創業25年を迎えます。おかげさまで2009年4月には、武蔵小金井駅前徒歩1分のまことに交通至便の地に、念願の分院「小金井つるかめクリニック」を開設いたしました。この分院も地域の皆さまの信頼を少しずつ積み上げ、順調に離陸いたしました。これも皆さま方のご支援があってのことと、厚く御礼申し上げます。

さて、昨今の医療事情をひろく観察してみますと、医療知識や技術の高度化はそれ自体おおいに喜ばしいことですが、いくつかの課題がわれわれに投げかけられていることが分かります。その中で最も困難な事態は、一人の勤勉な医師が日々努力しても追いつかないほどの量の情報が、世界にはあふれていることです。そのためにどうしても、狭く深く医療の奥義を究めるか、それとも広く浅くありふれた疾患を的確に感知できる技量を磨くか、の二極化せざるを得ない事態が医師たちのなかで静かに進行していることです。

厚労省は専門医の育成よりも、総合医の育成に重点を置く方針を打ち出しています。しかし、これは言うは易いことですが、行うは難しいことの典型であります。なぜならば、国民が本当に求めているのは3年ほどの表面的なトレーニングで出来上がる程度の総合医ではないからです。

循環器科、呼吸器科、消化器科、腎臓内科、などの主立った内科の分野はもとより、老化の医学、脳神経内科・外科、診断放射線科、整形外科、がんの治療、疼痛コントロール、救急医療、精神医学、皮膚科などの幅広い分野で最高の専門医とまでは言わないまでも、専門医に準じたかなりの深い理解と学識、それに若干の技術、さらに優しさまでを兼ね備えたいわばスーパー総合医なのではないでしょうか?

そして、できればその医師が自分の近所に居て、しかもすぐに診てくれる、それが国民が心の奥で求めている総合医なのではないでしょうか。しかしながら、それは求めても容易には得難い存在と言わざるを得ません。たったひとつの専門領域でも医師ひとりを育てるのは通常10年程度は優にかかるものなのです。

このような状況の下、われわれ「つるかめ会」においては、基本的には実現可能な各科専門医による分業体制を原則としてなるべく多くの専門医を1カ所に揃えるという方針で臨んで参りました。その結果、新宿海上ビル診療所では常勤医8名に加え100名もの非常勤医師を抱えることになりました。「診療所」という名称のイメージとはかけ離れた新しい形態の医療機関になっています。その中で、専門性の高い分野として、消化器の内視鏡検査部門と、循環器系疾患、糖尿病専門医集団を育てて参りました。

その一方で幅広く何でも診ることの出来る分野として漢方医療に集中的に人材を集めて参りました。そしてその各々を消化器病センター、つるかめ漢方センターとして結集して参りました。それもこれも、受診者のみなさまのサポートと創業の理念「当たり前の医療を、当たり前に提供する」ことをモットーに謙虚に努力してきたおかげであろうと感謝いたしております。

これからもこのモットーを一所懸命に守り、わが診療所が末永く社会に存続し、いささかの貢献ができますことを祈念して、ご挨拶と致します。どうぞこれからもよろしくご指導くださいますようお願い申し上げます。

つるかめ会 理事長 西元 慶治